- 対象月齢
- 0〜6か月
- 所要時間
- 30〜45分
- 重点
- 施術より、保護者への指導
コリックと「3の法則」
コリック(乳児疝痛)は通常「3の法則」で定義されます。よく飲めていて健康な赤ちゃんが、1日3時間以上、週3日以上、3週間以上にわたって泣き続ける状態です。定義があえて単純なのは、コリックが病気ではないからです。病気が見つからない赤ちゃんの「泣きすぎ」というパターンを指しています。
ご家族にとって、この数字は、想像よりもずっと重いものです。何週間も1日3時間泣かれれば体力を奪われ、家じゅうの睡眠が乱れ、多くの保護者が「自分がうまくできていない」と感じます。私たちはその疲労を、付随的なことではなく、取り組むべき問題の一部と考えています。
良い知らせもあります。コリックはほとんどの場合、生後3〜6か月ごろまでに自然に落ち着きます。ずっと続くものではありません。
マッサージは実際どこまで役立つのか
ここは、当院が提供しているサービスであっても率直に申し上げます。コリックの対応に関する臨床レビューは、乳児マッサージが症状の意味のある改善を示していないこと、そして得られている根拠は限られ、結果も一致していないことを結論づけています。マッサージがコリックを「治す」と約束することは、データの裏づけがないことを約束することです。
ではなぜこのセッションがあるのか。役に立つのはマッサージそのものだけではないからです。1回のセッションで得られるのは3つです。危険なサインを見落としていないか確かめる評価、飲み込む空気を減らす抱き方と授乳姿勢、そして深夜3時にどこへも出かけずご自身で実践できる落ち着かせの手順です。
一部の赤ちゃんにとって、リズミカルな触れ方が落ち着く助けになるのは事実です。私たちはそれを「心地よさ」と呼びます。心地よさには価値があります。ただ、それを「治療」とは呼ばない、というだけです。
ご家庭で行っていただくこと
お伝えする手順は単純で、必ず赤ちゃんが落ち着いているとき(泣きのピークではなく)に行います。腸の走行に沿ってお腹を時計回りに円を描いてなでる、両ひざをお腹のほうへリズミカルに曲げる、そして赤ちゃんを保護者の胸の上で少しうつぶせにします。すべて軽い圧で行います。赤ちゃんのお腹は、大人の背中の筋肉ではありません。
タイミングも大切です。授乳後は30〜45分あけてください。満たされたばかりのお腹をマッサージすると、たいていは吐き戻しを招き、赤ちゃんがかえって不快になるだけです。
また「治療」らしく見えないけれど、いちばん効くことが多い事柄もお話しします。授乳時の乳首のふくませ方、げっぷのさせ方、哺乳瓶の乳首の流量、そして夜間の当番の分け方です。ひとりがすべてを背負わないようにするためです。
よくあるご質問
コリックは母乳やミルクに問題があるということですか。
多くの場合、そうではありません。コリックの赤ちゃんの多くは順調に育ち、調べても消化器の問題は見つかりません。ミルクを変える前に、とくに何度も変える前に、小児科医にご相談ください。自己判断でのミルク変更が解決につながることはまれで、原因の特定をかえって難しくします。
通院せず、家でマッサージするだけでもよいですか。
かまいませんし、そうできるならそれが一番です。1回の来院の価値は、危険なサインがないことを確かめることと、圧のかけ方や動かす向きを直接直すことにあります。この2つは動画では得られません。そのあとは本当にご家庭での取り組みであり、ご自身でできることのために何度も通っていただくことはお勧めしません。
泣き声にもう耐えられないときはどうすればよいでしょうか。
その気持ちは非常によくあることで、悪い親だということではありません。ベビーベッドなど安全な場所に赤ちゃんを寝かせ、いったん部屋を出て、数分間呼吸を整えてください。限界まで追い詰められたまま抱き続けるより、安全な場所で少し泣かせておくほうがずっと安全です。パートナーやご家族と交代し、その気持ちが続くようなら医師にご相談ください。
参考文献
このページの数値や推奨は以下の情報源に基づいています。リンク先は外部サイトです。
- Johnson et al. — Infantile Colic: Recognition and Treatment, American Family Physician (2015)
- Approach to infantile colic in primary care — Canadian Family Physician
このページは情報提供を目的としたもので、医師の診察に代わるものではありません。お子さまの体調がすぐれないとき、何か気になることがあるときは、まず受診してください。